初めまして制作部の中山です。
だんだん暖かくなって来て、ついつい外に出たくなる季節ですね。
私達 室町のスタッフも撮影等で外に出る機会が増えております。
そんな中 今回は総勢7名で紙漉き体験に行ってきたのでご紹介します。
お世話になったのは「楽紙舘」さん。
紙の専門店さんなのですが、その奥に紙漉きの体験スペースがありました。
決して狭くはないのでしょうが、道具などで埋め尽くされた部屋に7人入ると結構狭く感じます。
先生も2,3人ついて丁寧に教えて下さったので安心して作業出来ました。
まずは紙が出来るまでの話。
その後に先生がお手本を見せて下さいました。
やっぱり先生は上手だと体験後に皆が実感するほど綺麗な仕上がり。

説明は材料から丁寧に教えて下さいました。
画像の上3つ「楮(コウゾ)」「三椏(ミツマタ)」「雁皮(ガンピ)」は紙になる木。
一番下の「トロロアオイ」は紙をくっつける為の材料だそうです。
実際に材料の、中がスカスカ木やトロロアオイのドロドロの状態を見て触らせてもらいました。
後から聞いたのですが人工的な材料を使うと紙の繊維が痛んで弱くなるらしいです。
その為 強い和紙ほど天然の素材のみを使用しているとの事。
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続いて紙を漉く為のスペースです。
手前の白いのが紙が溶けたものです。
既にトロロアオイも入ってます。
奥に見える木枠が紙を漉く為の道具。
この枠と簾を組み合わせて、紙の素を漉きます。
いよいよ実際に体験です。

先生は一発で奇麗に漉いていたのに、スタッフは7人中6人は「薄すぎる」と
言われて2回続けて漉いていました。
上手にすくえてないのか、振り方が駄目なのか、皆ムラになって
分厚いところと薄いところがあるようです。
紙を漉いた所です。これは色紙サイズ。
次に、漉いた紙の上に、色を付けたり飾りを入れたりします。
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右2つが色を付け用、左下は和紙を小さく切った短冊が入っていて、左上は短冊が剥がれないように上からかける「紙の素」を薄めたものです。
思い思いに色付けや飾り付け。ここが1番楽しんでる人が多かったのではないでしょうか。

上手にできました。これは名刺サイズ。
簾から布に移します。
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実際はたくさん重ねて乾燥させたりするようですが
今回は体験という事で時間短縮。機械の力をお借りします。

掃除機のような機械で一気に水分を吸い取ります。
大分 紙らしくなりました。

最後に乾かせて紙にするのですが、今回は大きな鉄板のような機械に
紙を貼付けて刷毛で内から外へ。
紙の外側の繊維が毛羽立っているのはこれが理由だったんだと皆で納得しました。
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綺麗に剥がせたら完成です。
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作業を始めてしまうとあっという間に終わった体験でした。
途中 乾燥を待つ間に店内を見て回っていたのですが、和紙は和紙でも種類がたくさん。
1枚1枚が色や厚みが微妙に違って見ているだけで楽しいですね。
体験の後に先生にいろいろ話を聞いていたのですが、
こうして出来た和紙は水に溶かすとまたはじめの白い液体の状態に戻るらしいです。
先生が見本で作った紙等は液体の状態に戻して再度使うとの事です。
そして和紙はやっぱり紙なので水には弱いのですが、素材自体はとても丈夫だそうです。
特に天然の素材を使った和紙は繊維が丈夫なので手ではなかなか破けません。
私自身も昔「黒谷和紙」という和紙が破けないと聞いて、破こうとしたのですが全く駄目でした。
紙はすぐに破けるものという概念がひっくり返って、すごく感動した事を覚えています。
皆さんも機会があれば和紙に触れてみて下さい。
知らなかった事がたくさん知れて、とても勉強になった体験でした。
いろいろ質問しても丁寧に答えて下さったり、1つ1つの作業を丁寧にサポートして下さった
楽紙舘さんの方々ありがとうございました。
○楽紙舘(紙漉き体験教室)のサイト